SS特論A 夏季フィールドワーク

「三重大学 工学部」研修

三重大学大学院 工学研究科 教授  北川敏一先生
三重大学大学院 工学研究科准教授 平井克幸先生

実施日 2011/7/21(木)

参加者 本校生徒1年生   6名

引率教諭       2名

実験内容   ・10:00〜11:00  講義
  ・11:00〜16:00  実験

実験詳細 研究テーマ
   「メチルオレンジの合成と可視光吸収スペクトルの測定」

【実験1】 スルファニル酸とN,N-ジメチルアニリンを原料として、ジアゾカップリング反応によりメチルオレンジの合成・再結晶により精製し、結晶重量から収率を求める
【実験2】 合成したメチルオレンジ溶液の可視光吸収スペクトルを測定し、吸収波長の変化を確認

研修の様子


生徒の感想

◇研究室には見たこともない器具や、聞いた事もない薬品がいっぱい置いてあり、驚きました。また、実験している時の溶液の色の変化に興味がわきました。さっきまで透明だったのに、いつの間にか濁ってきて、色も濃くなっていくのを見ていても全く飽きませんでした。その溶液を濾過し、固体となって更に結晶として取り出す。メチルオレンジが合成できた時はとても感動しました。その後、水酸化ナトリウム水溶液と塩酸を合成したメチルオレンジに加えると、息を呑むような美しい色に変化し、改めて感動しました。吸収波長の測定結果もほぼ正しかったので、実験が成功してとても嬉しかったです。いい経験が出来ました。

◇中学校まで、理科の実験で使用する指示薬といえば、BTB溶液かフェノールフタレイン液だと思っていました。それが、今回の実験で、メチルオレンジというものがあることを知り、自分たちで作ることで、まだまだ科学について、学ぶことがたくさんあると改めて実感しました。難しい話が多く、今、理解できないことも正直少しありました。しかし、今回行ったことを、学校で学ぶときがきたときに、しっかりと理解できるようになりたいと思います。また、大学には、磁気攪拌機などの様々な実験器具があり、大学はすごいと、思いました。自分もいつか、このような大学で様々なことを研究したいと思います。

◇メチルオレンジというのはどこかで聞いたことがありましたが、まさか自分たちで作るとは思わず、とても感動しました。また、ほんの数ミリグラム量が違うだけで、塩酸などに溶かした時の色の濃さが異なって驚きでした。たった18mlの塩酸から、さまざまな物質を加えていくと、また別の物質になり・・・という繰り返しがとても面白かったです。それから、大学はとても広く、そしてさまざまな設備がありました。私もいつかこういう場所で自分の好きなことを研究したいなと思いました。

◇このような実験で、研究することの楽しさと大変さを知りました。色素について学び、普段何気なく見ているものの色についても興味がでてきました。また、今回実験をさせていただいたのは、工学部の中でも有機化学について研究している研究室でした。私は、工学部で化学的な実験や研究をしているとは知らなかったのでとても驚きました。この経験を、将来に活かしたいと思います。